ヤマガタンver9 > 雲と泥⑥

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▼雲と泥⑥

菅クンは 事此処に至ってもまだ
自分はデキル人間=歴史に名を残す人間だと信じていたいのだろう
その信念が崩れることは 彼の人生の否定に繋がるのを知っているから
普通は もっと早く いやが上にも現実を突きつけられるものなのに
その自惚れの強さと幸運の連鎖により 気付く機会に恵まれなかったのは
結果的に 彼にとっては人生最大の不幸になろうとしている

もう 誰も リタイア以外のなにも 彼には期待していないのに
イラ菅を封じてみたり 笑顔を振りまいてみたり 眉間に皺を寄せてみたり
なんだかまるで 観客のいない舞台で見得を切っている歌舞伎役者だ


文系で言えば 一橋大みたいな感じがする東工大
もちろん偏差値も高いが なんとなく“玄人ウケ”する大学だ
そこで学生運動にのめりこみながらも しっかり卒業し
弁理士として独立しながらも 市民運動家として活動する
そのうち政治の世界に目覚め 三度の落選にもめげず国会議員となる
それからは いろんな組織・人脈との離合集散を繰り返すが
ついには与党の党首となり 日本国の総理大臣に上り詰める
U---m 画に描いたようなサクセスストーリーだ
これなら 別に菅クンでなくても誰でも勘違いするわなー

ここが非常に難しいところではあるが
彼は自己実現に至るサクセスストーリーでは十分成功したが
頂点として選んだ総理の“セリフ”までは考えていなかった
それは目的が“なること”であって“なってから”ではなかったからだ
でも 政治家にとっては“なってから”が一番大事だということを
もっと言えば それがなければ政治家たりえないということを
皮肉にも政治家のトップに立って初めて知ったということになるわけで
ご本人にとっても不幸であるが 国民にとっては“最大”不幸だ


観客はみんな帰ったし 黒子が幕を引こうと待機している
もうどんな優れた役者が名演技をしようと喝采を受けることはない
せめて 去り際ぐらいはカッコよくキメてほしいもんだ
2011/06/26 09:40 (C) FPのひとりごと
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