ヤマガタンver9 > 根は深い・・②

我々の子供時代

｢いじめ｣という言葉があったかどうか・・

｢いじめる｣という言葉や行為は勿論あったが

今　使われている「いじめ」を意味する言葉ではなかった気がする


私は　小学校の低学年から中学年にかけて「いじめ」を受けました

上級生１名＋同級生２名＋下級生１名というグループの中でです

まあ　いろいろやられました

今ほど　陰湿で執拗な「いじめ」ではなかったと思いますが

それでも　毎日　悪夢でうなされるくらいのことをされていました

きっかけ　　なんだったんでしょう？

僕は　小学校入学前に引っ越してきました

どちらかと言えば　町場からの引っ越しだったこと

１年生で　クラス委員（のようなもの）に選ばれてしまったこと

クラス委員の相方の女の子が　ちょっと目立つ可愛い子だったこと

そんなところ（たぶんジェラシー）が原因だったと思われます

ジェラシー→冷やかし→憎悪　みたいな連鎖だったのでしょう

「いじめ」は　親同士の話し合いで　２～３年で終わりましたが

あのころの　真っ暗な毎日のことは一生忘れられません


６年生になると　今度は　教師から「いじめ」られました

これって「いじめ」それとも「パワハラ」　？？

まじめで優等生だった僕（＝浮きぎみ）

クラスの男の子たちに認められたくて

ウケねらいで　女子の身体検査を覗くフリをしました

曇りガラスの上の素ガラスの部分を覗こうと階段を数段昇ったとき

わざとニヤけた顔を作って　男の子たちにアピールしかけたそのとき

担任の女教師がそれを見咎めました

そこから　言葉の暴力が始まりました

「○○君は　女子の身体検査を覗いていました」と

クラス全員の前で言われました（→　女子の悲鳴）

そこからは　なにかと僕の“不埒さ”を指摘されるようになりました

まじめな顔をしてとんでもないヤツだと遠まわしに言われ続けました

いまだに　一連の行為の意味が私にはわかりません

少なくとも　僕を更正させるためのものでなかったことは明らかです

彼女の言葉で　一番僕を悩ませた言葉がありました

「君は　こどもらしくない」という言葉でした

それは　例えば大人びているとかという意味ではなく

子供らしい純粋さや「あどけなさ」といったものがない　という意味でした

悩みました　真剣に悩みました　どうすれば子供らしくなれるかと・・

人に限らず
集団にはスケープゴートが必要とされる
優越感を満たす為か
ある意味での調和の為か
はたまた、単なるガス抜きの為か…

どこかでも書いたが

高校生の頃知った｢地面をつつく鶏｣の話が
強烈に印象に残っている

鶏の群の中では
強い固体が自分より下位の鶏をつつく事で
群での順位を示すらしい
つつかれた鶏はさらに下位の鶏を…と繰り返し
結果、最下位の弱い鶏は、ただただ地面をつつくしかないのだそうだ

ならば…と最下位の鶏を隔離したとしても
繰り下がった鶏が
つつく相手を失い、地面をつつくようになるだけで
地面をつつく鶏がいなくなる事はないのだそうだ

それでも、鶏は
つつく相手を死に追いやるような事はしないし
集団皆で一羽をなぶりものにする事もない

私達から見れば弱い者イジメに見えなくもない行為も
節度を持った、純然たる秩序の為だけの力の誇示にすぎない

また、弱い固体も
地面をつつくという行為自体は、私達から見れば
いたたまれない感がかなりあるが
ある意味で、弱いなりに集団の中で生き残る術として地面をつつき、何かしらのストレスを受け流しているのだろう


昨今の人間社会での限度を超えたイジメと
それに対する大人の対応は
鶏のつつき行動よりも劣る蛮行と言わざるをえない

三歩歩けば…と自らが揶揄している生き物より劣る行為を繰り返している訳だ


なんと愚かな事か…

人間関係がもつれると修復は難しい

その最たるものが「いじめ」だ

被害者に「勇気を出せ！」だ「一歩踏み出せ！」などと言う

あんな　狭くて閉じた光のない空間ではなんの意味がない

いじめる側が「ごめんなさい　もうやめます」ということもない

自分を正当化するために　体内に麻薬が分泌されているからだ

その麻薬は　良心の痛みを麻痺させる

第三者が当事者になるしか解決の途はないんだと思う

学校　教師　親　ともだち　・・・

その学校・教師がシカトしたら　残るのは絶望だけだ

アホ面こいた校長が出てきて　なんやかやと釈明していたが

死なせてしまった無念さなど微塵も感じられなかった

思っているよりも教育現場の闇は深いようだ・・